20090327

阪神なんば線(2) 桜川


先日南港へ行く途中に見た阪神なんば線九条駅が予想外にきれいだったので、これは他の新駅も見ておいた方がいいと思い、また大阪へ行く用事があったので、目的地は梅田でしたが敢えて阪神なんば線で難波へ向かいました。

まず桜川駅。駅周辺は材木問屋の多い土地柄だったそうで、ホームにも随所に木素材がアクセント的に使われています。



 
ベンチ。ややピンクがかった色、材質は桜?ベンチ周辺の床は似た色調のタイルが敷かれています。



天井の間接照明。ここにも木が使われていて柔らかい雰囲気を演出。ホーム全体は明るいグレーのモノトーンで、そのままでは無機質な印象になったかもしれませんが、自然素材が入ることで雰囲気が和らぎます。

 

桜川駅で最も特徴的だったのがこれ。上りと下りで壁面のデザインが全く異なります。上りはメタリックでやや暗い色調、下りはつやのないピンク/ベージュのタイル。明らかに印象が違うので、どちら方面のホームなのかがとっさにわかります。また、ストライプのパターンが上り側は垂直、下りは水平基調になっており、明度も質感も変えてあるので色覚障害の人にとってもわかりやすいのではないでしょうか。


 

インフォメーションボード。駅名表示、時刻表、時計、構内の案内と出口方向表示、避難経路、路線図。更に裏側に回ると消火器と消火栓までがスッキリ統合されています。AEDはここにはありませんでした。
 


と思ったらこんなところに。これは改札階にある自販機。AED内蔵です。


 


改札付近。全体をモノトーンで統一し、方向表示、案内をサイドの高い色で高い位置に置き、視認性を確保する手法は九条駅と同じ。ただしこちらは基調となるグレーが明るい。

 

少し気になったのは点字ブロックによる誘導経路で、この写真を見ると改札を抜けてから奥の壁面までまっすぐ誘導し、そこから壁沿いに歩かせるようになっていますが、ホーム階に下りるには(エレベーターにしろ、階段、エスカレーターにしろ)もう一度通路を横断する形になります。利用者の多い時間帯、足早に歩く人が通路にあふれていたら危険ではないのだろうかと心配。

本来なら改札を抜けてすぐ左折、改札側の壁面に沿って階段の方へ、というのが理想かと思いますが、改札脇にある精算機を避けた結果こういうレイアウトになったようで、苦肉の策だったのだろうと想像できます。実際のユーザーの声を聞いてみないとわかりませんが、ちょっと疑問の残ったところ。


20090326

阪神なんば線



昨日、南港方面に用事があったので神戸三宮から阪神なんば線に乗って大阪に向かいました。
なんば線は3月20日に開通したばかりで、今回初体験です。
今までは南港へ行くには梅田、本町、コスモスクエアと3回の乗り換えが必要でした。コスモスクエアでの乗り換えはホームの中で1フロア上がればいいだけですが梅田と本町はけっこう歩きます。更に(今はicocaのおかげで解消されましたが)少し前までは乗り換えの都度切符を買わなければならず、神戸から南港へ行くのはその距離や時間以上に「めんどくさい」印象がありました。

なんば線では三宮から快速急行に乗って40分ほどで九条に着き、そこで地下鉄中央線に乗り換え。ありがたいのはなんば線九条駅の改札からエスカレーターで地上に出ると、目の前に中央線九条駅のエスカレーターがあることです。よって乗り換えは非常にスムーズ。延々と歩かされたり階段を上り下りさせられたりすることも無く、思わず誘惑に負けて本屋で立ち読みしたりシュークリームを買ってしまったりということもありません。

九条駅のホームは濃いウォームグレーで落ち着いた印象にまとめられており、精算所や案内表示は黄色を大きな面積で使い、改札口は青のポイントカラーで視認しやすいように工夫されているようです。


また、座っている人がいたので撮影は控えましたが、ベンチもちょっと工夫のあるデザインでした。

以上良いと思った点。

ホームに防護柵つけないのは何か理由があってのことなのでしょうか?
神奈川県を走る相鉄線では2002年頃(?)に全駅で防護柵が設けられました。東京の新大久保駅で、ホームから落ちた人を助けようとした韓国人留学生が線路に降りて犠牲になった事故の直後だったこともあり、相鉄の全駅改修は非常に印象に残っています。これから作られる駅はすべてこうなればいいとその時は思いましたが、2004年に開通した横浜みなとみらい線も、今回のなんば線新駅もそういった設計になっていないところを見ると何らかの制約があってかなわないことなのでしょうか。

以上疑問点。


とても清潔で整然とした九条駅。いずれポスターや手書きの貼り紙、カタログスタンドなどが増えてエントロピーが増大して行くのでしょうか??美しさを保ったまま運用されるとうれしいですね。